AI VS 教科書が読めない子供たち

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 今日のブログのタイトルは「AI VS 教科書が読めない子供たち」という数学論理学者の新井紀子さんの本のタイトルです。この衝撃的な警告に思わず手を伸ばし、読んでみました。書かれていた内容と、最近の実体験を照らし合わせると共感することが多かったので、ブログに書こうと思いました。

 私は5年間、アルバイトで英語講師を務めています。今まで、小学校1年生から高校3年生までの80人程の生徒に出会いました。しかし、最近彼らには英語以前の問題があるのではないかと感じています。簡単な日本語の問題文の意味を理解できない子供達が多いと思うからです。例えば、「足りていない1語を補って文を完成させよ。」という問題で、必ずと言っていいほど中学生から「補うってどういう意味ですか?」と聞かれます。さらに、学校の日本語訳のテスト問題で、「は、が、を」の助詞の使い方のミスをして、点数を落としてくる子供がいます。助詞の使い方は、日常会話から染みついているものなので、授業内で完全に使い方を直すことができません。

 本の中に書かれていた、中学生の現場の先生たちの声には「板書を書き写せない生徒が増えている。筆記試験が難しくて、普通免許が取得できない卒業生や、折角板前修業をしても、調理師免許が取れない卒業生もいる。」とあり、危機感を抱かれていました。

 私自身学生の立場として感じるのは、最近の学生はコピペでレポートを書いたり、ドリルと暗記で定期テストを乗り切ることはできます。しかし、自身もそうですが、レポートやテストの意味を理解せずに、書き進め、テストに臨んでいました。「意味を理解せずに暗記する能力」はAIが最も得意とする分野です。=AIに代替される程度の能力しか備わっていないということです。とても恐怖を感じます。

 この本の作者は、AI楽観論者ですが、現在のAIはMARCHレベルまで来ていると書いています。そうなると私も含め、日本の過半数の人がAI以下の能力に匹敵してしまいます。数年後後多くの学者が、AIに支配されるシンギュラリティが到来すると予測していると考えると、AIが持つことができない、クリエイティブ性、責任力、語学力の1つでも身につけられるように、まずは語学力から磨いていきたいです。

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