最近ストレスを多く感じて、些細なことにイライラしてしまうことが増えました。どうしてそうなってしまったのか。考えてみたところ、帰国後「日本における多様性」について考えるようになったことが関係しているのではないかと思いました。
留学先で様々な国籍、アイデンティティ、バックグラウンドを持った人と出会った私は、日本には「普通の人間」というステレオタイプが潜在的に存在し、私達の生活を生きにくくしているのではないかと思いました。そこで、まずは自分自身が多様性の気持ちを持って生きよう!と思い、普段の生活を見直すようになりました。
ですが、日常に目を向けると、多様性への差別があまりにも多くあり、目にする度にうんざりするようになりました。会話から聞こえる差別的な言葉。メディアや広告で誇張される容姿についての”こうあるべきという姿”。SNSで流れる”美”に対する固定概念。その発言や扱い方は”良くない”と思っても、1人では社会を変えられない現実に、もどかしさを感じるようになりました。
また、”多様性の気持ちを持って生きる”ということは、”いろいろな考え方・生き方”があって当たり前”という考えを常に持つ必要があると思っています。今まで反射的に物事を口にしていた私にとって、相手の立場をよく考えて、言葉を選ぶことはとても気を使います。まだこの生活に慣れない私は、うまく言葉で表現できなかったり、諦めて言いたいことを我慢してしまう時もありました。
この様に「多様性の気持ちを持って生きる」ということは、些細なことに敏感になり、相手の事を思って、考えて生活するようになります。考えて生活することはかなり疲れますが、今まで配慮できていなかったことに感謝されると、少しでも社会は良くなっているのかな、という嬉しい気持ちになります。
これからも多様性について考えて生活することを続けて、自分のわずかな影響力でも、社会をより良くすることに努めていきたいと思います。
2020/10/18 八巻美穂
コメント